リサイクル素材を使ったオリジナルグッズを作成しよう!
オリジナルグッズの作成では、素材ごとの仕上がりの違いを認識することが大切です。昨今ではSDGsの広まりから、環境に配慮された「リサイクル素材」を活用したオリジナルグッズに注目が集まっています。
今回は、リサイクル素材の種類や、リサイクル素材でオリジナルグッズを作成する際のポイントなどをご紹介します。リサイクル素材は地球に優しいプロセスで生成されるだけではなく、企業やブランドのイメージアップにも効果的です。リサイクル素材について学び、独自性の高いオリジナルグッズを作成していきましょう。
注目真っただ中の「サスティナブル」とは何?
リサイクル素材に注目が集まっている背景として、「サスティナブル(Sustainable)な社会への意識の高まり」が挙げられます。サスティナブルとは「持続可能」という意味であり、将来的に地球の資源や環境を守るために必要になる考え方です。
オリジナルグッズ作成におけるサスティナブルな取り組みでは「環境破壊のリスクを最小限に抑える製造方法」や「動物の毛皮や皮を使わずに作られたグッズの作成」などが挙げられます。なかでも多くの企業が取り組んでいる活動が、リサイクル素材の活用です。
リサイクル素材とは、廃棄予定だったものを資源として再活用した素材です。持続可能な社会を維持するためには、使い終わったらゴミになる素材ではなく、繰り返し生まれ変われるリサイクル素材のような材料を使うことが求められます。
リサイクル素材の代表的な種類
リサイクル素材は、おもに以下の3種類に大別されます。
- 再生紙
- 再生繊維
- 再生プラスチック
再生紙とは、回収された古紙をリサイクルして作られた紙です。おもに段ボールや新聞紙などに使われていますが、昨今では名刺やコピー用紙などにも用いられるようになってきています。ペーパー関連のオリジナルグッズでも注目されている素材です。
再生繊維とは、もともと存在していた物質を溶かし、再び作り直された繊維です。天然由来と化学由来に大別され、原材料によってさらに細分化されます。環境に優しいだけではなく、吸湿性や耐熱性に優れた繊維が多いことも特徴です。
再生プラスチックとは、一度廃棄されたプラスチックを再利用できるように加工した素材です。ポリエチレンテレフタラート・ポリプロピレン・ポリエチレンの3種類に分かれ、それぞれの性質を生かしたグッズ制作に活用されています。
リサイクル素材でグッズを作るメリット
ここでは、リサイクル素材でグッズを作成するメリットをご紹介します。
- グッズ作成を通じて楽しく環境保護に貢献できる
- 環境保護の意志を周囲に広められる
- 【企業】ビジネスでリーダーシップを取れる
リサイクル素材を活用したグッズ作成は、個人・企業ともにメリットが存在しています。リサイクル素材ならではの魅力を学び、オリジナルグッズのメッセージ性につなげていきましょう。
グッズ作成を通じて楽しく環境保護に貢献できる
リサイクル素材でグッズを作成することで、楽しみながら環境保護に貢献できます。昨今では世界的にサスティナブルへの意識が高まっており、リサイクル素材を用いたオリジナルグッズ作成サービスも増加傾向にあります。
グッズのバリエーションも増えているため、自分らしいデザインを用いた世界に一つだけのグッズが作成可能です。クリエイティビティを発揮しつつ環境も守れるため、毎日をより楽しく、自己肯定感を高く持って過ごせるようになります。
環境保護の意志を周囲に広められる
リサイクル素材で作られたグッズを活用していると、環境保護の意志を周囲に広められます。完成したグッズをSNSに上げたり職場や学校で使ったりする際は、ぜひリサイクル素材であることをアピールしてみましょう。
リサイクル素材の認知度は増加傾向にあるものの、まだ身近な存在として感じられていない人も多いものです。自分のオリジナルグッズがきっかけとなり、周りの人の意識を変えられるかもしれません。一人ひとりの意識が変化することで、世界全体が良い方向へ変わっていくでしょう。
【企業】企業のケイパビリティに変化を取り入れられる
企業やブランドのノベルティやオリジナルグッズを作る際も、リサイクル素材は大きな武器になります。今は世界中のビジネスシーンでSDGsが尊重されているため、環境に優しいリサイクル素材の使用は、企業のケイパビリティに変化を取り入れられることを意味しています。
地球の環境問題は永続的なテーマです。SDGsは今後の人類が取り組み続けるべき営みであるため、リサイクル素材の使用は「中長期的なビジネス展開を考えている」という意志表示でもあるのです。
リサイクル素材の具体例
ここでは、リサイクル素材の具体的な例を10種類ご紹介します。
- オーガニックコットン
- 再生ポリエステル
- 生分解性再生セルロース
- 非木材紙
- 間伐材紙
- シリアルペーパー
- 発泡スチロール
- ポリエチレンテレフタレート
- ポリプロピレン
- アップサイクル素材
それぞれの特徴を学び、オリジナルグッズ用の素材として積極的に取り入れていきましょう。
【再生繊維】再生コットン
再生コットンとは、洋服や雑貨などを製造する過程で余った綿を活用して作られたコットンです。通常のコットンと同様に肌ざわりに優れており、涼しげな風合いも特徴です。良質な質感を生かし、アパレルアイテムだけではなく寝具にも活用されています。
布製品を作るときには、裁断くずや残糸などが発生します。これらは「繊維廃棄物」と呼ばれ、年々増加傾向です。再生コットンは、本来は廃棄される繊維廃棄物の一種である「綿くず」を再加工して作られます。染色する必要がないため、環境への負荷も軽減できます。
【再生繊維】再生ポリエステル
再生ポリエステルとは、繊維製品・ペットボトル・フィルムくずなどを原料に作られたポリエステルです。耐久性や伸縮性に優れており、シワになりにくいアパレルアイテムを作成できます。サラサラとした肌ざわりで、紫外線を防ぐ力が強いことも特徴です。
再生ポリエステルによって作られた生地では、レーヨンやキュプラなどが代表的です。とくにレーヨンは高級感がありながら価格も手頃であるため、製品を愛用している人も多いでしょう。
【再生繊維】生分解性再生セルロース
生分解性再生セルロースは再生繊維の一種で、植物から抽出したセルロースを加工して作られた繊維(もしくはその繊維で作られた生地)です。生分解性再生セルロースは、自然環境下で微生物の働きにより分解される性質を持っていることが特徴です。
廃棄時の環境負荷が低く、持続可能なサイクルを形成していることから、リサイクル素材として注目されています。アパレルアイテムやハンカチなどに使われるリヨセルも、生分解性再生セルロースの一種として多くの人たちに活用されています。
【再生紙】非木材紙
非木材紙は、代表的な再生紙の一種です。紙の製造では、基本的に針葉樹や広葉樹が原料に使われます。非木材紙は上記以外の植物繊維を原料として作られており、森林の過剰な伐採を防ぐリサイクル素材です。
非木材紙の原料は複数存在していますが「ケナフ」と「バガス」という植物が代表的です。昨今では竹を素材にした非木材紙の製造も拡大しており、放置された竹林による被害を解決しつつ、環境も守るというハイブリッドな取り組みが広まっています。
【再生紙】間伐材紙
間伐材紙は、間伐によって間引かれた木材を利用した紙です。森林が伸び伸びと成長し、十分な日当たりを確保するためには、間伐の作業が欠かせません。良質な木々の成長のために発生した間伐材は、茶色い糸のような独特な繊維が入った間伐材紙に生まれ変わります。
間伐材紙はサラサラした手触りが特徴で、名刺やカタログ、ポスターなど幅広く利用されます。オリジナルグッズのペーパーアイテムの素材としても取り入れられており、木の温もりが感じられるような仕上がりが魅力です。
【再生紙】シリアルペーパー
シリアルペーパーは、おもに食品の加工時に排出される繊維をリサイクルして生まれた再生紙です。皮や繊維をパルプと混ぜ合わせることで生成され、木材利用量の減少につながることから、エコな紙素材といえます。
原料になる食べ物は、とうもろこしをはじめとする穀物食品が多い傾向にありますが、おから・お茶・ビールなどさまざまな食品の繊維が用いられます。産業廃棄物を有効利用し、環境保全につながる点が魅力です。
【再生プラスチック】発泡スチロール
生活に身近な発泡スチロールも、リサイクル素材である再生プラスチックの一種です。発泡スチロールのリサイクル率はなんと約9割にのぼり、非常に優れたリサイクル素材といえます。
使わなくなった発泡スチロールは専用の機械に入れられ、熱で溶かして減容されます。新しいプラスチック製品に生まれ変わり、また形を変えて私たちの生活に戻ってくるのです。また発泡スチロールは約98%が空気でできているため、少ない資源で生成できる素材でもあります。
【再生プラスチック】ポリエチレンテレフタレート
ポリエチレンテレフタレートは、世界で最も多く使用されている樹脂といわれています。食器トレーやアパレルアイテムなど、幅広い用途で使用されている再生プラスチックです。ポリエチレンテレフタレートの別名は「PET」。この名称は、ペットボトルの原料と同じであることを表しています。
【再生プラスチック】ポリプロピレン
ポリプロピレンは、日本で最も生産されているプラスチックの種類といわれています。使用済みプラスチックを再びプラスチック製品の原料に戻す「マテリアルサイクル」が可能な素材です。オリジナルグッズ作成では、おもに食品トレーやケースなどに取り入れられます。
アップサイクル素材
アップサイクル素材とは、廃棄予定の素材を加工し、元の状態よりも価値が上がった素材です。多くのリサイクル素材は、熱で溶かしたり粉砕したりするなどのプロセスを必要とします。しかしアップサイクル素材は、元の素材を生かして新しい製品として生まれ変わらせる点が特徴です。
アップサイクル製品の例として、着古したジーンズを財布やバッグにしたり、ホテルのシーツをシャツにしたりするなどが挙げられます。「いらないから捨てる」ではなく「使える状態に再構築する」という方法で、地球環境の保全に貢献できる素材です。
リサイクル素材を活用する際の注意点
ここでは、リサイクル素材を活用する際の注意点をご紹介します。
- 金銭的コストが高い場合がある
- 依頼する企業の透明性を確認する
- 質が低く使えない品は本末転倒になる
リサイクル素材は、活用方法によってさまざまなコストが発生する可能性があります。注意点を見極め、効果的な導入を検討していきましょう。
金銭的コストが高い場合がある
リサイクル素材は、一般的な素材を活用するよりも金銭的コストが高くなる可能性があります。例えば廃プラスチックから製品を作る場合、一度元の原料に戻してから再び加工するプロセスが必要です。
当然ながら、最初からリサイクル素材ではないプラスチックを使ったほうが、製造コストが下がります。環境への配慮を意識するあまり、自分の生活や資産の運用が苦しくなってしまうようでは、適した活用方法とはいえないでしょう。
依頼する企業の透明性を確認する
個人がリサイクル素材を使ったアイテムを作成する際は、Webサービスへの依頼が基本です。オリジナルグッズ作成を依頼する場合は、企業の透明性を確認しておきましょう。
たとえば「地球に優しいリサイクル素材を使っている」と謳う会社が、法外に厳しい環境下で労働者を酷使している可能性があります。リサイクル素材の根本的テーマである「サスティナブル」の目的には、人権の保護や労働環境の改善も含まれています。目先のエコにとらわれ、本質を見誤らないよう心がけましょう。
質が低く使えない品は本末転倒になる
リサイクル素材を使ってグッズを作る際は、一定以上の品質にこだわるよう心がけてください。もちろん、地球を守るためにリサイクル素材を使うこと自体は素晴らしい選択です。しかし完成品の品質が悪く誰にも使ってもらえないようでは、新しい廃棄物を生んでしまいます。
リサイクルは「作って終わり」ではなく、多くの人に有効活用してもらってこそ意味を成します。製造コストの捻出が厳しい場合は、無理に低品質のリサイクルグッズを作る必要はありません。
リサイクル素材で作りたい!おすすめサスティナブルグッズ
ここでは、リサイクル素材で作れるおすすめのサスティナブルグッズをご紹介します。
- Tシャツ・ポロシャツ
- エコバッグ
- ニット製品
- ソックス
どのアイテムも定番人気のオリジナルグッズです。幅広いグッズ作成サイトで展開されていますので、自分らしいアイテムやデザインを検討してみましょう。
Tシャツ・ポロシャツ
リサイクル繊維で作られたTシャツ・ポロシャツは、定番人気のオリジナルグッズの一つです。なかでも、廃棄ペットボトルが原料の再生ポリエステルは、幅広いアパレルアイテムで導入されています。再生セルロースであるレーヨン・リヨセル・キュプラなどの製品もおすすめです。
エコバッグ
リサイクル素材は、SDGsのテーマと強いつながりがあります。持続可能な社会を実現するためには、廃棄物の軽減や環境保全が重要です。エコバッグは、そのような社会的課題とのシナジーを感じさせるアイテムの一つです。他には、マイボトルやマイ箸などのサスティナブルグッズも推奨されます。
ニット製品
冬に活用できる暖かいアパレルアイテムを作成したい人は、再生コットンや再生ウールで作られたニット製品がおすすめです。トップスやセーターはもちろん、ポーチやキャップなどの小物も作れます。
ソックス
リサイクル素材のなかでも、再生繊維は多くの特徴を持っています。再生コットン・再生ウール・再生ポリエステル・生分解性再生セルロースなどから、用途に合った素材を選びソックスを作ってみてはいかがでしょうか。選択する素材によって、幅広いシーンで使えるソックスが作成できます。
リサイクル素材のグッズ作成なら「ヨセミテ」
今回は、リサイクル素材の意味や種類、リサイクル素材を用いたグッズ作成のポイントなどをご紹介しました。リサイクル素材の活用では、コストと品質のバランスを見極めることが大切です。まずは無理のない範囲でリサイクル素材を取り入れつつ、顧客やSNSの反応を見ながら少しずつ展開していきましょう。
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