オリジナルトートバッグを作りたい!生地は何を選ぶべき?
トートバッグは、オリジナルグッズで人気のアイテムの一つです。最近はSDGsの拡大に伴い、エコバッグタイプのトートバッグも多く展開されていますよね。ただし、「店舗やブランドのオリジナルトートバッグを作りたい」と思ったときに、生地選びに悩む人もいるでしょう。
今回は、トートバッグ作成で知っておきたい生地の知識についてご紹介します。おすすめの生地や選ぶ際の注意点なども解説していきますので、オリジナルトートバッグの作成を検討している人はぜひ参考にしてくださいね。
バッグ作りで知っておきたい!基本的な2種類の繊維
まずは、トートバッグの生地選びで知っておきたい基本的な繊維をご紹介します。トートバッグ作成の際は、大きく分けて「天然繊維」と「化学繊維」の2種類の繊維から選びます。それぞれの特徴を学び、理想のトートバッグ作りに役立てていきましょう。
天然繊維の特徴
天然繊維とは、天然素材で作られた生地繊維です。天然素材は動物繊維と植物繊維の二つに分かれ、動物繊維はさらにシルク・ウール・その他の獣毛繊維に分かれます。植物繊維は、コットンと麻が代表的な素材です。
天然繊維は保温性や保湿性に優れている傾向にあり、肌が荒れやすい人でも比較的安心して利用できます。特に肌が露出しやすい時期にトートバッグを使う場合は、天然繊維で作られた生地が推奨されます。全体的に肌触りがよく通気性にも優れていますが、耐久性に難があることがデメリットです。
化学繊維の特徴
化学繊維とは、人工的に作られた生地繊維です。主原料はおもに石油もしくは人工的に作られる高分子で、合成繊維と再生繊維に大別されます。合成繊維はポリエステル生地・ナイロン生地・アクリル生地など、再生繊維はレーヨン生地・リヨセル生地などが代表的なものです。
天然繊維と比べて肌ざわりのよさは劣りますが、速乾・冷感・発熱など加工できる機能の幅が広く、生活に応じて繊維を活用できます。また大量生産がしやすく、1枚あたりのコストも天然繊維より下がります。ただし、環境汚染やアレルギーなどのトラブルを引き起こすリスクがあることも併せて覚えておきましょう。
オリジナルトートバッグの作成におすすめの生地7選
ここでは、オリジナルトートバッグの作成におすすめの生地を7種類ご紹介します。どの生地にもそれぞれの個性があり、特徴も一長一短です。ターゲットや利用するシーン、コストなどを天秤にかけながら、ベストな生地を選びましょう。
コットン(綿)
コットン生地は、アオイ目アオイ科ワタ属の植物「ワタ(綿)」からとれる繊維・生地です。ふんわりとした優しい肌ざわりが特徴で、生地が直接肌に触れてもチクチクしません。通気性や吸水性に優れている生地であるため、真夏でも使いやすいトートバッグが作れます。
天然素材は耐久性が低いケースが多いですが、コットン生地は比較的水や劣化に強く長持ちしやすいという強みがあります。ただし毛羽立ちがしやすいため、保存やケアの際には摩擦が少ない環境が求められるでしょう。
リネン(麻)
リネン生地は、亜麻(あま)という植物からとれる繊維・生地です。コットン生地よりもさらに耐久性が高い天然素材で、毛羽立ちや静電気が発生しにくいことが魅力です。繊維の中が空洞であるため、通気性や保湿性にも優れています。
抗菌性が高く汚れにくいため、アウトドアでの活用もしやすい生地です。ただし、リネン糸は特殊な質感で、遠くからだとシワに見えてしまう場合があります。また均一な染色は難しいため、フルプリントには向かない生地ともいえるでしょう。
シルク(絹)
シルクは、蚕の繭から作られる天然繊維です。皮膚への刺激がとても低く、アレルギーを持っている人や敏感肌の人でも比較的安全に生地に触れられます。低刺激の理由は、肌の成分に近い約20種類ものアミノ酸が結合しているからです。
しなやかな肌ざわりや上品な光沢が楽しめる生地で、吸湿性や放湿性にも優れています。ただし摩擦に弱く、紫外線で色が変化しやすいというデメリットがあります。真夏の屋外以外で活用する場合に、おすすめの生地素材だといえるでしょう。
ウール
ウールは、一般的に羊の毛を素材にした繊維・生地です。羊以外でも、アンゴラ・カシミヤ・アルパカなどからとれた毛もウールと呼ばれる場合があります。保温性や吸湿性が高く、モコモコとした柔らかい肌ざわりが特徴です。
ウール生地で作られたトートバッグは型崩れしにくく、伸縮性にも優れていることから実用性が高いアイテムとなるでしょう。ただし洗濯には弱いため、ケアの際はドライクリーニングをおすすめします。また虫に食われやすいという欠点もあるため、保存環境には気を配りましょう。
ポリエステル
ポリエステル生地は、ポリエチレンテレフタレートという科学物質を熱で融解し、繊維状に紡ぎあげた生地素材です。シワになりにくいだけではなく、洗濯による型崩れにも強い性質を持つため、耐久性に優れたトートバッグを作れます。
石油原料の生地素材のため、虫に食われにくいこともメリットです。しかし汚れを吸着しやすいため、アウトドアシーンでは使いにくい点に注意しましょう。さらに静電気も起こりやすいため、冬場の利用を想定している場合にはおすすめできません。
レーヨン
レーヨン生地は、木材パルプからとれる植物原料に薬品で加工を行った繊維・生地です。シルク生地のように高級感がある肌ざわりや、上品な光沢感が特徴です。シルク生地と比べてリーズナブルな価格で作れるだけではなく、優れた通気性を持っています。
レーヨン生地で作られたものはしなやかで清涼感があり、エレガントな印象を与えます。ただし水に弱く、一度濡れると乾きにくいことがデメリットです。水場や雨の日には使いにくいことや、洗濯時に注意を払う必要があることを覚えておきましょう。
ナイロン
ナイロン生地は、石油をおもな原料とする合成樹脂「ポリアミド」から作られた繊維・生地です。ポリエステル生地に次いで、世界で2番目に生産量が多い化学繊維といわれています。摩擦に強く耐久性に優れており、トートバッグの材料としても人気です。
弾力性が高くシワにもなりにくいことから、末長く愛用できるアイテムが作れるでしょう。ただし直射日光には弱く、黄ばみや色あせが起こりやすい生地素材でもあります。また熱にも弱いため、直接アイロンをかけられません。
シーンやニーズごとのおすすめの生地素材は?
ここでは、シーンやニーズごとにおすすめの生地素材をご紹介します。オリジナルグッズ作成で重要な工程が、販売するターゲットの選定です。先にターゲットを決めた後に、ライフスタイルや利用シーンに適した素材を選んでいきましょう。
防水性・耐久性を重要視したい場合
防水性や耐久性を重視したトートバッグを作成する場合は、ポリエステル生地をおすすめします。ポリエステルは水分を吸わず、水に濡れてもすぐに乾きやすいことが特徴です。
日焼けにも強く、長時間外気に触れていても劣化しにくいため、長年愛用できるトートバッグが作れるでしょう。撥水加工・防水加工が施しやすい点も魅力です。
細かいデザインをプリントしたい場合
トートバッグに細かいデザインをプリントしたい場合は、コットン100%の生地をおすすめします。繊細なデザインを再現する際には「インクジェットプリント」というプリント方法が適しており、コットン生地とインクジェットプリントとの相性がよいためです。
コットン生地を用いたインクジェットプリントでは、グラデーションやぼかしなどにも対応できます。
経年劣化を楽しみたい場合
経年劣化を楽しめる生地は、レザーとコットンが代表的です。レザー生地のトートバッグは1枚あたりのコストが上がりますが、お手入れするごとに自分の手で育てていくような感覚が楽しめます。
コットン生地は洗濯をするごとに色落ちしていきますが、じわじわと特有の味が出てきます。ただし、デザインによっては「ただ生地が傷んだだけ」に見えるケースもあるため、経年劣化したコットン生地の画像などを参考にしながら検討しましょう。
軽さや折り畳みやすさを重視したい場合
軽さや折り畳みやすさを重視する場合は、ナイロン生地とポリエステル生地をおすすめします。どちらも畳んで持ち運べるため、外出用のエコバッグとしても使われるほどです。
「織り方」によっても仕上がりの印象が変わる!
トートバッグの生地感は、繊維の織り方によっても印象が変わります。トートバッグを含むアパレルアイテムによく用いられる編み方は、以下の3種類です。
- 平織り(ひらおり)
- 綾織り(あやおり)
- 繻子織り(しゅすおり)
平織りは、経糸(たていと)と緯糸(よこいと)を1本ずつ交差させて織られた生地です。他の織り方の生地よりも摩擦に強く、耐久性が高い生地を作れます。
綾織りは、複数本の経糸と1本の緯糸の割合で織られた生地です。仕上がりの模様は左右非対称になり、光沢感に優れた生地に仕上がります。平織りと比べて、摩擦にやや弱いことも特徴です。
繻子織りは、経糸と緯糸5本ずつで織られた生地です。柔軟性に優れた生地に仕上がり、滑らかな肌ざわりになります。ドレープが生まれやすく、垂れやすいシルエットになることが特徴です。
織り方次第で生地の特徴が異なるため、注文するサイトごとにどのような織り方を取り入れているのかを確認しておくとよいでしょう。
オリジナルバッグの作成は、オンラインサービス「ヨセミテ」!
今回は、トートバッグ作成に適した生地についてご紹介しました。
生地選びは、アイテムの仕上がりに直結します。同じデザインやサイズのトートバッグでも、生地や編み方が異なるだけでまったく違う印象となるものです。どの生地にも一長一短があるからこそ、自分で生地を選ぶ際は迷ってしまいますよね。
そこで活用したいのが、オリジナルグッズを作成してもらえるオンラインサービスです。なかでも初めてグッズを作る人には、初心者向けのサポートが備えられた「ヨセミテ」をおすすめします。
ヨセミテでは、商品ごとに指定された生地が用意されているため、特徴を見比べながら選択するだけで生地を決められます。「オリジナルロンTを作ってみたいけれど、おしゃれに仕上がるか不安」という人は、ぜひ一度ヨセミテをチェックしてみてくださいね。